看護管理者の階級と役割について

看護管理者とは、医療現場で活躍する看護師の役職のことです。看護管理者のうち、最も上位に位置する役職は看護部長で、これは看護師でありながら経営陣の一人として組織運営に関わる重要なポストです。

看護部長になると、院長や理事たちと同等の立場に立ち、理事会などの重役会議で看護理念の実現に向け意見表明することができます。看護部長になるには、看護の現場で相当の実務経験を積まなければなりません。一般的に、看護部長には20年以上の現場経験が必要だと言われています。

看護部長の下位に位置する役職は、看護師長です。看護師長は、看護師の教育計画や新人看護師の育成などに関わるほか、看護部長と現場の看護師のパイプ役として現場の声を経営陣に届ける役割も果たします。看護師長になるには、15年以上の実務経験が求められるでしょう。看護師長は、看護の実務から離れていても、ナースステーションには駐在しており、現場の看護師の活動を見守っています。

看護主任は、看護師長の指揮下に置かれる役職で、一般の看護師たちと同様に実務を担当します。その一方で、シフトを決めるなど現場のマネジメントをこなし、看護師たちの要望を看護師長に伝える役割も担います。看護主任になるためには10年程度の実務経験が必要とされていますが、小規模の医療機関ではもっと短期間で看護主任になることも珍しくありません。認定看護管理者の資格を取得すれば、実務経験の短縮が可能です。

看護現場を管理するポジションに就きたい方は、看護師の階級をきちんと理解した上で、キャリアプランを検討してみてください。